「なぜ売れているのか?」生活者視点で自社商品の価値を再認識し、更なる価値の向上を目指したい。
イートアンドフーズ様の「大阪王将ぷるもち水餃子」は、カテゴリーNo.1商品として好調な売り上げを維持していましたが、その状況に甘えることなく継続した商品価値向上を目指した検討が行われていました。社内の情報をもとにより良い商品にするための仮説を検討していましたが、既存の情報はビジネス上のルートから得られたものがほとんどで、実購買者の評価や利用実態、競合との比較状況など、生活者視点での「なぜ買うのか?」という事実情報が不足していました。そこで、生活者視点で徹底的に自社商品の強みや弱みを把握し、少しでもお客様の満足度を高められる商品を開発するためのヒントにしたいというご要望がありました。
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実施内容
自社と競合のユーザーを定量調査で分析し、利用頻度別に使用実態を把握。自社ユーザーへのインタビューで商品価値を深掘りする。
- Step-1:鳥の目と虫の目で市場を見渡す
- 自社ユーザーや競合ユーザーをアンケート調査で俯瞰し、それぞれの属性や規模、特性などを把握することで、コアとなるターゲットを定めます。
- Step-2:ユーザーの実態をリアルに感じるために昼食・夕食に関する日記調査を実施
- 普段の食生活と「ぷるもち水餃子活用メニュー」の両方からユーザーの特性を分析します。リアルな食卓の写真やメニューを見ることで、言葉やアンケート結果には表れない調理に対する意識や価値観が想定でき、ユーザーの深層心理の把握に役立ちます。
- Step-3:日記調査の被験者を対象にオンラインのデプスインタビュー調査を実施
- 仮説を直接ユーザーにぶつけ、アンケートや日記調査では得にくい本音を聞き出します。ユーザーと直接対話し、ターゲットの特徴をよりリアルに感じられる場は企画者や開発者にとって重要な機会になります。
結果
今まで漠然と捉えていたターゲット像(生活での行動や意識)が明らかとなり、クライアント様側でこれまで行ってきた一つひとつのインタビュー調査やアンケート調査の結果が「線」となりターゲット像の解像度が上がったことが成果として挙げられました。また、仮説でしかなかった商品の「強み」や「選ばれる理由」が明確になり、それらが「実際の利用者の声」として開発メンバーにまで届いたことで社内のベクトルが揃い、更なる価値向上を実現するための開発にドライブがかかりました。
更にヘビーユーザーとライトユーザーでは、利用の仕方が異なることも発見でき、これまで以上にファンを増やしていくための訴求案のヒントも掴むことができました。
自社商品を買っていただいているユーザーは誰か、買っていただいている理由は何か、どのように使っていただいているのかなどを正確に把握し、自社商品のファンから直接魅力を語っていただくことがより良い商品開発を実現する力になるということを改めて感じることができました。
クライアント様のお声
弊社ユーザーについてより深く調査するためにお取り組みさせて頂きました。まるで弊社の社員かのようにこちらの立場にたって数多くのアドバイスを頂き、仮説とのギャップ、強みや弱みなどを明確に知ることができました。ご報告頂いた結果だけでなく、お客様のニーズに近づくための調査設計自体についても非常に学びが多く、今後もぜひ継続してお願いしたいと思っております。
株式会社イートアンドフーズ 商品統括部 平山 春奈様