足りない「ピース」を埋めてくださると実感。
エアコンの商品開発をする上で、毎年アイ・キューブさんにはユーザー（生活者）へのグループインタビューを依頼しています。我々が考案する企画や訴求を、よりよく生活者に届けるためです。調査を進める中で、ユーザーの方々がなぜその価値をうれしく感じるのか、なぜ嫌だと感じるのか、そうした「価値の根源のようなもの」を上手に引き出してくださいます。
2020年にグループインタビューをオンラインで初開催した際には、従来の会場で実施していたグループインタビューとは異なる良さが発見できたように感じました。顔を合わせた対面形式ではないため、どのような回答が出てくるのかを懸念しましたが、大変上手くファシリテーションしていただきました。ご自宅から参加されたユーザーの方々は、会場でのグループインタビュー時以上に生活空間や動線を想起しながら意見を出されたように思います。例えばキッチンを想定した場面では、ご自分の生活動線を確認しながら操作する日常を伝えてくださり、さらに生活に密着したインタビューとなったことは大きな成果でした。
私が開発を担当するエアコンというアイテムは、ユーザーからの要望が直接出てきにくい商品です。そのため未来のアイデアや新しい技術・機能を我々が考えた上でユーザーに提示し、深堀りをしていきます。社内には大勢の技術者がおり、技術発信で企画を考えることが多いため、議論の内容が技術中心になりがちです。そうした場面でアイ・キューブさんと行うグループインタビュー等のユーザーと直接触れ合う機会は、足りていない「ユーザー価値」のピースを埋めてくださるように思います。
外部だからこその俯瞰した視点。
アイ・キューブさんには普段から我々の悩みを深くご理解いただいているように思います。話をし、悩みを聞き、噛み砕いて私の頭の中の整理までしてくださる。調査方法に限らず「調査で何を得るのか」「今後どうつなげていくか」等も、共に語り、掘り起こしていただくこともあります。そうした意味で、調査を依頼する会社というよりは、「チーム」のように感じております。
全体を俯瞰した視点で捉えるアイ・キューブさんだからこそ、会社内部の者が語る「生活者ニーズ」とは社内への響き方が異なり、内部で混沌とした際の提案が的確なのです。
（2021年11月 肩書等は当時）