消費者の要望や抱えている課題を見つけ、
施策を一緒に考えてくれる会社。
20年程前、当社が顧客理解に取り組み始めた時期からのお付き合いとなります。当時の商品企画は「新技術をどう世の中に出すか」「どのように薬局や量販店に展開するか」「競合とどう差異化するか」を考えることが主流で、「顧客」や「消費者」の考察は不足しており、マーケティング調査も未経験だったため、アイ・キューブさんには「定量調査」「定性調査」等の調査方法からご指導いただきました。
当時、担当していた血圧計は技術進化だけでは、商品の価値や強みを打ち出しにくい時期でした。
当時、もっと重要な課題は、多種多様な血圧計のターゲット設定を明確にし整理することでした。店舗に商品を陳列した際、いくつかの機種がどれも同じ血圧計に見えてしまうことや、商品価値の違いをもっと効果的に表現できないだろうか等、我々が解決したい課題をアイ・キューブさんにご相談しながら、施策を考えていきました。
その後も様々な商品カテゴリーを担当する中で、顧客がそもそも何を望んでいるか、どのような課題を抱えているかを起点として企画に取り組むようになった基盤は、当時の調査が軸足になってつくり上げられています。
お願いする理由は「客観的な視点」と
「商品への熱い想い」を持っていること。
私が所属するグローバル商品事業統轄部は、商品の企画の立ち上げから製品が世の中に出るまでを一貫して見ている部門です。アイ・キューブさんには、我々の商品コンセプトが設定された初期の段階で連携をし、ターゲット設定や価値、仕上げ方等の過程を一緒に進めていただいています。
アイ・キューブさんにお願いする理由は大きく2つあります。1つは、社内で議論の方向性が硬直化しがちな場面で「本当にそうでしょうか?」と、冷静に客観的な視点から疑問をなげかけてくださり、ご意見をいただける会社であること。もう1つは、当社の社員以上にオムロン商品に対する熱い想いを持たれていることです。
また、「オムロン ヘルスケアのものづくり」をご理解いただいているので、当社の担当者が変わったとしても、安心して様々な調査等をお願いできる関係性も築けていると思っています。
また、我々の期待を超えた提案をしてくださるところもアイ・キューブさんの特長です。
「こだわるべきところ」を
共有化できているからこその深い関係。
現在、アイ・キューブさんには当社社員向けの商品企画研修の企画を依頼し、検討中です。これまでのご経験と、第三者でありながら、開発に「当事者」として関わってくださっているアイ・キューブさんのお話は大変良い教材になると考えています。
我々が人財教育を進める上で、私一人でできることには限界がありますが、アイ・キューブさんと当社社員が一緒にプロジェクトをおこなうことで「こだわるべきところ」が自ずと共有され、伝わります。このように相互の理解が深まるには時間もかかるので、当社にとって「財産」とも言えるパートナー会社です。
当社への強い想いも含め、今後も忌憚のないご意見とアドバイスをいただければ嬉しく思います。
(2021年11月 肩書等は当時)