自社のメイン商品である「佃煮」を食べる人が高齢化しており、現状のままでは市場全体がシュリンクし、売り上げも低迷してしまう。どうにかして伝統を守り続けてきた佃煮づくりの技術や文化、商品の価値を次の時代にも伝えていきたい。しかし、佃煮の価値を今の時代にアップデートするにも何もヒントがなく、どのような商品を企画すればよいかもわからない。
実施内容
単に佃煮に関する調査を行っても新たな発想にはつながらない。まずは新たな着眼点を見つけるための事例研究と仮説構築を行い、仮説の検証を含めたアンケート調査を実施することで新商品の企画につなげることをご提案。
- Step-1:佃煮の世界だけに囚われず、視野を広げて仮説を考える
- 伝統的な食品・食材がイマドキのヒット商品や話題の商品になった事例を研究し、佃煮商品の時代に合わせたアップデート(新商品仮説)のヒントにすると共に、新たな発想のヒントを得る。
- Step-2:仮説検証を含めたアンケート調査により、マーケットを再定義
- 一般生活者の佃煮に対する意識や実態を明らかにすると同時に、事例研究から導き出した仮説を検証するためのアンケート調査を行い、分析結果から佃煮関連市場のセグメント、ターゲット、自社のポジションを定義する。
- Step-3:狙う市場セグメントとターゲットを定め、新商品の要件を明確にする
- 調査分析結果から狙う市場セグメントとターゲットを定め、佃煮商品の時代に合わせたアップデートを検討し、具体的な商品の要件を導き出す。
実施メニュー
結果
贈答用、お土産用、日常用の3つのカテゴリーで新たな商品の開発が決定
予想どおり若年層の佃煮購買が少なく、このままでは市場がシュリンクするのは明らかとなり、顧客の若返りを図ることを目標に定めた。調査結果から、商品カテゴリーを、贈答用、土産用、日常用という3つに定め、それぞれのターゲット像と提供価値を明確化し、亜味撰様の独自ポジションやビジネス上の強み、販売チャネル等も考慮した新企画をご提案。経営陣へのプレゼンテーションを経て商品化が決定。
グループ会社の(株)インマークスがパッケージデザインを担当し、企画の狙いをブレることなくデザインに反映。結果的にマーケティングから企画、具体的なパッケージ制作までをワンストップで実現した。
- ギフトセット 小豆島醤美味
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クライアント様のお声
今までもアレンジレシピとして、佃煮を使用しパスタ等でのご提案をしておりましたが、パスタソースを作り販売をするところまでは至っておりませんでした。また、同業他社でも販売している会社はないと思いますので面白い企画だと思います。近年、食に関する商品は多角化されたことと、ネットの普及により手軽にいろいろな商品を手に取りやすくなったことで、より消費者の購買意欲をかきたてるものを開発していく必要があると思いました。
株式会社亜味撰 睦 敏夫様